Report

— 過去に発表した作品の取材レポート。撮影時の舞台裏を、約2週間間隔でほのぼの更新。

レポート83
21 Jul 2021更新

山と溪谷2017カレンダー・季節の山めくり「会津駒ヶ岳」


 というわけで先日の「にっぽん百名山スペシャル」の鳥海山は見ていただけましたでしょうか。雷で見られなかった、という方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)。何というか他のコーナーが元気なノリですので、まあ私のところだけ落ち着いて真面目にお勉強チックというわけにもいかず、ああいう感じで何とか折り合わせたといったところでしょうか。番組としては「登山の楽しみ」が伝わらないとやはり逸脱してしまいますからああいう感じになるのは正攻法なのかと。私的には鳥海山の魅力をちゃんとお伝えできたかというと「もっとできたはず」と思うわけですが、そういうわけで色々と制約はありますので、、、ともかく少しでも伝わっていたら有り難いです。とりあえずはよ〜く見ていただけると、私の映像のところは他のロケシーンに比べるとだいぶ綺麗なはず。。。なんですが、やっぱりよ〜く見ないとわからないかなぁ、、、と不安になっちゃったり。まあ、次!次!とりあえずはこんな感じで写真だけでなく映像の方も皆様にお届けできたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
 いやしかしオリンピック、いろんな意味で盛り上がってきてますね。選手がコロナに感染してスカスカになったら試合どうなるんだろうとかもありますが、それ以前の相変わらず組織の仕事っぷりが酷い。これなんかはオリンピックに限らずなんですが、何でこうもグダグダになるんだろうといつも思います。エンブレムから始まりいろいろと無意味な事柄が多いですが、それに対する対処もグダグダな感じというのがなんとも哀しいところ。じゃあ海外だったらできているのかと言われるとよくは知らないのでとりあえず日本ですが、ホンッとコネばっかりで仕事回すの好きだなぁ〜、という感じです。コネばかりで仕事回してうまくいかなくて首が締まって、っていうことばかり。昔から本当に不思議に思うのですが、ちゃんと能力のある人に、ちゃんと問題のない人にちゃんと公正に仕事を割り振ればいいのに、仲が良いからとか、そういう目的と関係ないものを大事にする人が多いんですよね。テレビ出てる人なんかだいたいそんなもん。もちろんテレビに限らずいかに仲良くなるか、コネ見つけるかばかりに邁進して本来の目的なんかどうでもよくなってる。より良いものとか、より喜んでもられるものとかに心血を注ぐんではなくて、個人の、自分の「成功」ばかり。見せる人がいるなら見てくれる人がいて、その繋がりをしっかりと保ってこそ社会的に意義のある「成功」だと思うんですが、一部が儲けりゃそれでいいなんて乱暴なものが蔓延しつつある。で、そういうことを言えば干されたり、と。う〜ん、言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、、、()と言いたくなってしまいますね。
 って、お前もテレビ出てるじゃないか、と突っ込むと思いますが、私は本当にコネとかとは無縁の場所におります。あったらもっともっと出てるでしょ。自分でも全くコネもなくよくいくらか形になるくらいまでこれたなぁ、と感心するほどです。なのでコネないから一歩転んだら終了レベル。というかコネどころか親しい友人すらいない(それはそれで哀しい奴じゃないかい?)。だいたい言いたいことを正直に真正面から言うタチなので、コネも作れず面倒がられたりしているんだと思いますが、それを「面倒」って思ったらたいした結果は出ないでしょ、と。より良いものを作ろうと話しているのに「面倒」となるから、ありきたりの、つまらないものしか世の中に出回らなくなってることに早く気付いた方が良い。見てくれる人がもう愛想を尽かしていることに早く気付べきなんだ。ってもう遅いかもしれないけど。私なんか「あなたは歯向かうからもう仕事あげません、残念でしたねー」みたいに言われたこともある。そうやってイエスマンばかり従えて仕事をして、今の時代に一体何が生まれるんだろうかと本当に疑問である。しかも歯向かうってあーた、人の写真を無断で使ったら誰だって歯向かうだろ。
 まあそんなわけで私は本当コネもなく、友人もなく、まさに「インドの山奥で修行」しているような、と言うかそっち系が好きなので一人でゴニョゴニョと企んではそういった死ね死ね団相手に孤軍奮闘している毎日であります。でもよく考えると(考えなくても)損はしてるよね?一生懸命コネ作って、才能のある人蹴落として、ウェーイ系してたほうが組織委員の月200万に辿り着ける可能性が高くなるのが現実なわけで、、、い、いや、イカンイカン!何のために修行してるんだ!ふう、あぶないあぶない。ってそもそも何か修行してるんだっけ?
 しかし陸上競技のほうもそんなもんで、ほとんど交友関係なしでずっと一人で修行しているなぁ、と。よくランナーだとなんかサークル入ったりとかするんでしょうけど、本当そういうの苦手で(笑)。40歳過ぎて800m1分台が出る人って日本に3、4人しかいないんですが、そんなレベルでも誰ともあまり付き合いがないという。時折トラック行ったときに居合わせて一緒に練習させてもらうこともありますが、本当たまに。だけど日本選手権出てるトップレベルの人たちとやるという、何それ稀なケースですが。マスターズ陸上のマイルリレーで日本記録出したときは呼ばれたから行ったまでで、これまたとくに一緒に練習してるわけでもない。43歳で誰とも付き合いがなく、いるのかどうかその存在も誰にも知られていないような人なのに400m51秒、800m1分台が出る人って聞くと、すごいレア感があるというか、やっぱり本人がそういうポストが好きなのかな。。。?はぐれメタルみたいな感じでしょうか。。。って聖水で一発じゃねーか!
 まあそんなわけで昨今のニュースを見ていると、ホント、もっと真っ当に仕事しようよ、と思うわけであります。誰しも必ず確実に報われるなんていうことは絵空事だとは思いますが、それでも適材適所、人は与えては与えられて社会を形成させているわけです。仕事の仕方が下手すぎだってばよ。そんなことばかりやってるから日本だけ経済回復、成長ができていない。もちろん要因は他にもあるだろうけど、もっと全体を良くしようとか思わないものだろうか。より質の高いものを世の中に出す、という当たり前のことがなぜできないのだろうか。え?お前の質も低いって?すんずれーしますた。
 さて今回の写真ですが、雲上の楽園中の雲上の楽園、会津駒ヶ岳です。夏も秋も冬も素晴らしい山ですが、実は私まだ冬に登っておらず、、、何度も計画してはいるんですが今のところ縁がないようです。山上湿原が広がる山としては「一番気持ちの良い山」なのではと思っております。もちろん何を持って「気持ちが良い」とするかですが、簡単に言えば「うまくまとまっている」というところで得点増、と言ったところでしょうか。山上湿原と言えばまず苗場山は外せませんが、マイナス点としては「あんだけ広いのに歩ける場所が少ない!」ということに尽きるかと(すごい勝手)。縦横無尽とまでは言わなくてもあれだけ広いんだからもう何ルートかあるとすごく良いのですが、行かれない場所が多い。誠に勝手な採点ですがこのへんがちょっと不満点(もちろん苗場大好きですよ)。さて一方平ヶ岳ですがこちらも気持ちが良いに越したことはないのですが、まあ長い。。。あとはやや山っぽさに欠けるところでしょうか。これも勝手な判断ですが写真を撮る側からするともうちょっと「顔」が欲しい。至仏山などぼちぼち離れた場所から見る分にはいくらか整った山容が拝めるのですが、上まで登るとなかなか微妙な山容であります。そこにきてこの会津駒。登山口からクイッと山上へ上がれますし(個人差あり)、湿原も広すぎずしっかり歩きまわれた感がある上、若干ながら山容もしっかりある(ような?)。まあとにかく手軽で、山らしく、湿原が楽しめて大展望という良いところだけをコンパクトにまとめたところがナイスなお山だと思います。
 まあそんな勝手な贔屓はとりあえず置いといて、撮影は2015年7月22日のことじゃった。本当は上で一泊したかったんですが天気が読みづらく、狙いを定めての撮影となりました。前日21日の昼ごろに自宅を出発、その日は夕方登山口のキャンプ場にテントを張って翌日周回することに。東武線にゆらり揺られ、会津尾瀬口の駅についたのは午後4時ごろ。その日最後のバスに乗って尾瀬御池の手前、キリンテに到着したのは午後5時半ごろでございました。
 バス停降りてすぐのキャンプ場受付に行き、明日また周って戻ってくるからテント張りっぱなしでお願いできるかと尋ねると、「それなら、そこに立ててあるテント使っていいよ」と。なんと、テント立てなくても回収もしなくてもよくなってしまったではないか。もちろんその変わり無意味にテントを運ばなくてはいけないが、駒ヶ岳登山口に降りてきてわざわざキリンテまで戻らなくてよくなったのは大きい。その分早めに温泉に入り、早めに帰れる、、、と頭の中でぐるぐる皮算用。。。こいつはツイてる。。。テントを開けると、おお!キャンプベッドにシュラフまで!至れり尽くせりではないか。う〜む、いきなりひょんなことで一晩グランピングが楽しめるとは。。。え?これだとグランピングとは言えないって?
 翌朝はキリンテ登山口4時半出発、パパッと6時前には大津岐峠におりました。うわー、なんだか雲ひとつない非常にその、快晴。燧ヶ岳、至仏山はもちろん、とりあえず見える山はくっきりと全部見えてる感じです。そしてなんと、目を凝らさなくても富士山がくっきりと見えているではないですか。いや〜ありがたやありがたや。誰もいない静かな登山道を、山頂に向けてゆっくりと歩いて行きました。両側にはコバイケイソウ、足元には所々小さな池塘、なだらかで広すぎず、本当に気持ちの良い山歩きを楽しむことができました。
 駒ノ小屋に着いたのは7時ごろ。会津駒ヶ岳といえばやはりここ、駒ノ池と会津駒です。ここから実質10分そこらで山頂には上がれてしまうのですが、そんな標高差なのに結構「顔」がしっかりしてるんですよね。どーんとした会津駒と懐に抱える池の構図がしっかりしています。このあたり、やはり苗場だと顔がないのでドスン感が作りにくく、平ヶ岳だとちょっとまとまってない感があるので「絵」としては会津駒いいですね。ゴッグ、って感じですけども。
 30分ほどかけてゆっくりと駒ノ小屋で写真撮ってたでしょうか、さあ引き上げるかというときに今日の登山者1号が檜枝岐の方から上がってきたようです。どうやら小屋の方と仲の良いガイドさんのようで、朝からテンションが高い。この先中門岳をなるべく人なしで抑えたいのでそそくさと山頂へと向かいました。先ほども言ったように山頂は遠く見えてすぐ、7時半に出発して7時40分には山頂におりました(個人差あり)。会津駒の山頂は半分笹が茂って展望が遮られるので山頂感は少ないですが、そもそも山頂周辺以外の展望は絶大ですからあまり気になりません。
 山頂から下って中門岳へ。ここからの道がまた気持ちいい。何だろうな、山上湿原というか尾根湿原という感じなのかな、ただ湿原が広がるというのではなく、自分が歩く道もしっかり見える感じが気持ちよさを倍増させるのかもしれません。左手を見ると平ヶ岳、中ノ岳、越後駒、右手ずーっと奥には飯豊山も見える澄んだ空気の夏の一日でした。越後駒は個人的にすごい好きな山なので、見えるととても嬉しい。足元にはハクサンコザクラ、時折雪渓、展望、素晴らしい。そんな場所で撮ったのが今回の写真です。ド定番で「会津駒ヶ岳ェ〜」というときにはやはり駒ノ池と山頂が間違いないですが、「週めくり」的にはちょっと落ち着いてしっとりしたほうが馴染みやすいかな、と思いこちらを使用しました。あくまでも「山」を強調するなら駒ノ池、それを抑えてでも会津駒の雰囲気とか環境的な魅力とかを重視するならこちら、という感じです。
 のんびりと下って中門岳に近づいてきました。手前の中門大池ももちろんきれいなのですが、どん詰まりの中門岳一帯の池塘がどこよりも美しい。こう、ありきたりの構図でドンと池があるわけでもなく、ちょうどよくいくつもの池塘点在する美しい場所です。ずっと遠くの飯豊連峰を眺めながらボーッとしていると、「時よ止まれ、お前は美しい」という言葉も思わず漏れてしまうというもの。契約上グッと堪えますが。
 さて、山頂へと戻り下山に向かいます。山頂に上がる手前で先ほどのガイドさんが下ってきて、その後をビデオカメラを担いだ人やら、マイク持った人やら何人かが追って行きました。何かテレビの撮影でしょうかね。あとで小屋に通りかかったときに耳にしたのですがどうもNHKの「にっぽん百名山」という番組だそう。ああ、そう、と。私はあまりテレビに興味がないしよく知らないのですが、まあそれでもそういや自分はいくらか山の書籍を出しているがそういうのに全く頼まれたことないな、と。まあ眼中にもないんだろう。正直あまり出たがりでもないので、頼まれても100%断るだろうね、と思いました。でも山岳写真ではいくらか名前はあると思ったが、確かに全くオファーなんかないな。まあガイドじゃないからか。でも、なんか悔しいな。まあ、でも頼まれたところで100%断るけどね!そういう浮ついた感じは嫌です。ともかくそれが私の保留神なわけです。

高い倫理観

 9時過ぎに駒ノ小屋をあとにして、ぐんぐんと下山していきました。階段のある滝沢登山口に着いたのは10時半。もともとの予定では駒ヶ岳登山口11時のバスに乗りキリンテ11時8分着、テントを回収して11時22分に今度は尾瀬口行きに乗って11時29分アルザ尾瀬の郷で下車、風呂に入って帰るという流れでしたが、それだとアルザ発13時34分となるのでちょっと時間が無駄だなと思っておりました。テントを回収する必要がなくなりましたから、アルザには向かわず駒ヶ岳登山口でキリンテ方面の11時便に乗ってすぐの「駒の湯」に行けば駒の湯着11時3分くらい、そして駒の湯発11時25分くらいの尾瀬口行きに乗れる。サッと風呂を20分で済ませれば、風呂も入れて早くも帰れるという何という「おばあちゃんが言っていた。二兎追うものは二兎とも取れ。」状態。これはやるしかない。もう頭の中はその計算で、早く帰れるぞ〜と意気揚々でございました。
 と言いながら滝沢登山口からバス停までぼちぼち距離があるのでちょっと焦り気味、途中ペースあげたりして汗もかきかきだったから結構ギリギリだったのですがなんとか11時のバスに無事乗ることができました。乗ってほぼ直後の「駒の湯」で下車、20分で汗を流すぞ〜と走っていきましたよ。しかし目の前に広がった光景、入り口の看板には「清掃のため、13時からの営業となります」と。グ、グムー。もう気分は早く帰ることしか考えてなかったから、、、。こういうテンションだともう今からアルザで下車して風呂入って、1時間半くらいバス待って、、、ってもうできなくて。もういいや、って不貞腐れて向かい2階のJAストアーに何か食べるものを買いに行きましたとさ。バスを待っている間、大好きな赤城しぐれの「しろ」を食べて自分を慰めておりました。う〜ん、くやしい。

 バスが来る直前に電波を入れ、メールをチェック。
 仕事の依頼のようである。

 「にっぽん百名山 谷川岳出演依頼」とある。
 ふ〜ん。。。

 どうしよう。出たほうがいいですか?

TOP

Past Articles

※過去の記事は4回まで掲載。それ以上は順次削除します。

TOP