Report

— 過去に発表した作品の取材レポート。撮影時の舞台裏を、約2週間間隔でほのぼの更新。

REPORT - 36
09 Aug 2018更新

雑誌 山と溪谷・2014年8月号掲載写真「上河内岳」

 

 いやぁ、暑い日が続きますね。雨も降らず、山も水が心配で場所によっては花も枯れ枯れになっちゃってる今夏。まあ台風が来ましたが気休め程度でしょう。。。レポートがやや遅れており失礼致しました。おそらく長期の撮影から帰ってきても懲りずにまた山に出かけているんだろうと思って頂いているかと思うのですが、そういうわけでもなく、来る11日の山の日のNHK総合出演番組のナレーション録音とか、色々ある打ち合わせで忙しなくしている毎日のために遅れている、というわけでもなく!実はすみません、そりゃあ出演番組の放送が楽しみではございますが、その来る11日にとある陸上大会がございまして。。。区の代表で800mを走ることになっているのでトレーニングばかりしてしまっているわけであります。40歳の所謂おじさんが区の代表というのもなんですが、他の区代表はおそらく高校生から大学生付近の猛者どもが相手となりますので、さすがに迷惑はかけられない、、、と何とか体の調整をしてしまっているわけです。本当にすみません。
 何せ山に登ると特に瞬発力がガタ落ちするもので、7月はほとんど山に入っていたわけですが、月末に景気づけに200mのレースに出たところ5月より約1秒も落ちておりました。。。というか去年もなんですけどね。まあすぐに戻る、しかし山に入っちゃうといつまでも戻らない。ということでいくらか休んで調整すれば問題はないと思うのですが、心配で心配で。その割には練習しすぎちゃって、左足のアキレス腱を痛めてしまいました。本当に、本当にすみません。。。(汗)最低でも800m1分台は出さないと迷惑かけそうなのですが、走れんのかコレ。というわけで山の日が過ぎたら山に入ろうと思いますよ。おかげさまでガンプラも進みました。というかガンプラが進みました。
 というわけで!というわけでばっかりですがというわけで!山の日8月11日は午後7時30分よりNHK総合にて「北アルプス ドローン大縦走」の第2弾、剱・立山が放送されますので、皆様ぜひご覧になってください。映像見ると頑張ってない感じに見えるかもしれませんが!頑張りましたので、お楽しみにお待ちくださいませ。昨年の槍穂高を超えるべく、ルート設定から地形の魅力、撮影コンセプトなどに重きを置いたりと色々頭の中でゴニョゴニョ考えて作り出しましたので、見ごたえは十分なものとなっているかと。
 さて今回のレポートですが、山岳雑誌「山と渓谷」2014年8月号の巻頭連載に掲載したもので、その連載をまとめた単行本の「究極の絶景ガイド」にも入っております。ということで前回のレポートに引き続き、南アルプスになりますね。「夏」というと南アルプスを選びたくなる、ということなんでしょうか。。。2年連続で北アルプスドローン大縦走をやっているくせに。。。まあすみません、私結構南アルプスもよく歩いているものでして。。。と言いながら、最近は日本各地の山を歩き、写真をすでにたくさん持っている南アルプスに入れていないので、あ〜そろそろ南アルプスを歩きたい〜という気持ちが強く、そんな気持ちがレポートに反映してしまっているのかもしれません。
 掲載したときは雑誌の他の内容との兼ね合いもあってなるべく夏に北アルプスを避けておきたいというのと、南アルプスでも甲斐駒、仙丈、北岳、鳳凰の北部はよく扱われるので、南部の大絶景をぜひ取り上げてあげたい、というところからこの上河内岳からの景色をチョイス致しました。チョイスって言ったって選ぶのは簡単ですが、撮れるのかどうか。連載だから落とせないし、夏は気温次第でどうなるかわからない部分があるので非常に心配でした。まあ夕景狙いではなく、朝一撃晴れればなんとかなるので気持ちは落ち着いていましたが、夏の夕景の絶景ポイントなんかを選んじゃうと爆死確実です。
 撮影は2013年8月2日。ということでいつも通り天気を見計らっての入山となるのですが、何せアクセスが大変で登山も面倒な南アルプス南部、前日にまずは一気登り。横窪沢小屋が午後5時だったので、茶臼小屋に着いたときは当然のことながらもう真っ暗でした。私一人であればどうということもないのですが、本当に同行者の方はかわいそうです。と言いながらテントを担いでいるのは私ですので、「頑張って〜」と言いつつも、心の中では「早く歩きやがれ!!」と思うわけであります。大丈夫です、嘘です。しかし、、、本当にこのルート、横窪沢小屋を中継することなくいっつも一気に登っています。冬もなぜか一気に登って日没後に茶臼小屋に着くという、まあせっかちなんでしょう。でも実際翌日の朝に稜線に確実に着けるというのは大きいですので、やはり頑張っちゃいます。ということで真っ暗の茶臼小屋に到着してテント設営、夜はパーッとカップ麺で済まそうとわざわざ下からどん兵衛買ってきましたが、小屋でどん兵衛売っていたのを見て何か虚しくなったのをよく覚えています。
 何とな〜くぱっとしない天気図だったので正直翌日晴れるのかどうかかなり心配でしたが、ここまで来たらあとは待つだけです。一応予定では聖岳を越えて、赤石、荒川と歩いて三伏峠まで行く予定ですので日程に余裕はあるのですが、しかしここで待つようだと光岳とか、最悪上河内岳だけおさえて帰るということもあります。天気を一応見計らっても、どれだけ晴れ渡るか、どれだけ空気が澄むか、こればかりは夏というのは他の季節に比べるとその時になってみないと何とも言えないので、本当に祈るばかりです。
 まあ、晴れました。前日の到着が遅かったのであまり無理をせず、朝6時前に上河内岳に到着。モデルさんを立てて撮影する連載写真にしてはちょっとまだ斜光なので、というのは口実で、私が人物なしの山岳写真を撮りたいばかりにまずはバリバリと作品撮影です。ここの上河内岳、標高もあってここを登るだけでも十分楽しめますが、何といってもこの聖岳、赤石岳、悪沢岳がすごい重量感でドムッ!ドムッ!ドムッ!と構えた展望を楽しめるのです。そう、まさに黒い三連星。ガイア、オルテガ、マッシュであります。どでかい山体でジェットストリームアタックをかけてくるわけですが、まあ晴れて無事撮影できましたので、この後我々は踏み台にしていくわけです。
 しかしなんでしょうね、この自然による偶然の産物は。この上河内岳から見ると、ちょうどナナメ45度の角度でうま〜くずれて横並びで名山が顔を揃えるって、本当にドム3体の登場シーンと同じですよ(正確には逆ならび)。ということでフレームに収めるにはもうこれ以上ない角度で構えていてくれているわけですが、う〜んスバラシイ。山って場所によっては、もうちょっとこっちに傾いてくれてたら格好良かったのに〜とか、カッコイイ角度から撮るにはその場所がなくて空撮しかない、みたいな場所がぼちぼちあるわけなんですが、もうここは何の不便もないわけです。スッとフレームに収まってくれるわけです。
 でも実は、こういうところで撮影していると悩んでしまうようなこともあるんです。というのはこうまで準備されていると、これ誰が撮ってもきれいに撮れるだろう、、、と。誰でも撮れるからといっても私は仕事ですから、実際持っているか持っていないかというのも重要なので気にしても仕方ないのですが、そりゃあ、こんな写真持ってるのは自分だけだろう!みたいな気持ちも欲しいわけです。気持ちのバランスを取るのってなかなか難しいですね。かといって本当に誰も持っていない写真ばかり集めるとそれはそれで仕事が成り立ちにくくなる部分もあるわけで、気持ちの赴くままに撮影して仕事を成り立たせるのというはかなり厳しいかと。まあ、私は若い頃から、誰もが撮れる場所から誰も撮れない写真を撮る、というのがモットーですので、初心を忘れずに忠実に生きていきたいと思います。でも、まあ悩むわけです。
 と言っても細かいことを言うと、改めて一枚絵で見ると聖岳の位置がもう少しだけ、1mmくらい右にあったほうが構図はガッチリはまります。ではなぜ若干間のびしているかというと、これは雑誌の連載で使用することがわかっておりますので、雑誌というものは見開いて間に「ノド」というも折れが来ますから、その部分の補正をちょっと考えていたりします。人物なしの作品系だと一枚絵でフレーミングしますが、こういう完全に用途が決まっているものだと、ついつい真ん中に線が入ることを意識して撮ったり致します。とはいえ本によっては開いたときに結構がっつり開脚するパターンもありますからあまり考えるのも微妙なのですが、ともあれファインダーを除きながら、真ん中の見えない線に気を使ったりしてしまいます。まあ一種の病気なんでしょう。
 まあそんなこんなであっさりと撮影は終了し、一度茶臼小屋に戻ってテントを回収しつつ再び稜線へ。この日は聖平へ移動するだけですので、もう後の天気はどうにでもなれ、です。茶臼岳に寄り道してからまた上河内岳へと向かい、まあその途中にはすっかりガスってしまいました。これがまあ午前10時ごろですから、夏の南アルプスの撮影時間っていうのは本当に短いです。5時くらいから始まって、9時頃に結構雲が湧いてきて、もう終了。あとは夕立を待つばかりでしょうか。かといって途中で降られるのも嫌ですので、なるだけ早く聖平へと歩いていきました。
 聖平でテントを張るとポツポツと雨が降り出し、そのうちグワーッと降って、そんなに長続きせずにしゅんと止みました。まあ途中で降られたんでないからいいですけど、今年の降らなさ具合を思うと、思い返しただけで気持ち良さそうだなぁと思ってしまいます。こないだの火打山なんか、テント場はサラサラの砂場になって砂埃舞ってましたし、水場もチョロチョロ、、、もう枯れてるんじゃないかな。暑くて寝袋もいらないというのは楽でいいですが、今年は涼しさが欲しい。。。
 予定通りに上河内岳で撮れたおかげで、この先の縦走もぼちぼちうまく行きそうです。翌日は聖岳を越え、その翌日は赤石岳を越えて荒川中岳へ。余裕があったら悪沢岳まで足を伸ばそうかと思いましたが微妙に天気も悪く、最終日は中岳から下山致しました。聖平からあまり細かく書かないのは、まあその間に撮って掲載した写真もありますので、それはそれで別レポートの機会があればということで。同行の方にはせっかくですので悪沢岳を踏ませてあげたかったですが、残念です。わざわざこんな奥地まで来て百名山を目の前にして踏めないというのはつらいと思いますが、また頑張ってください。悪沢岳を踏まないかぎり、荒川岳登頂ではございません。

どうでもいい話です

 ともかく現在、アキレス腱を痛めてしまいパワー全開で走れなそうな状態。ウンまああ〜いッ!とか言って体の調子が治ってしまうトニオさんのレストランでもあるといいのですが、知り合いに時間を止められる人がいる以外はスタンド使いは知らないという始末。なんとかするしかありません。とりあえずテーピングをしているのですが、剥がすときにバリバリと痛そうなので左のすね毛を剃りました。そうしたら、思いのほか足がスースーして爽やかで、気がついたら右足も剃っていた。。。な、何を言っているのかわからねーと思うがオレも何をされたのか(以下略


 ともあれ剃ってみたら風は直接当たって爽やかだし、毛に汗は絡まないし、何だが体感気温が1度は確実に違うんです、コレ。
 いやこの猛暑にはぜひオススメです。男性諸君、一部女性諸君(か細い声で)、涼しいですよ。
 ということは生えていた方が暖かいということだろうから、冬にはまた伸ばそうかと思います。


 というかライチョウかお前は。

TOP

Past Articles

※過去の記事は4回まで掲載。それ以上は順次削除します。

TOP