Report

— 過去に撮影した作品の取材レポート。撮影時の舞台裏を、約2週間間隔でほのぼの更新。

レポート89
19 Apr 2022更新

2012年4月16日 撮影・「屋久島」


 久しぶりに陸上記録会の400mに出たのですが、大失敗してしまい落ち込んでおります。最近はたいして練習をしてないのですが、100m11秒1で走れたり(もちろん自己計測にすぎないですがそれでもなかなか出ないタイム)、頭が重くて気が乗らない割には体力が持ったりと何とな〜くとりあえず出来上がってそうだから何とでもなるでしょ、と余裕ぶっこいておりましたら久々の53秒0でございました。ここ何年かは真面目に走ったら遅くても52秒台前半ではありましたので、いや、本当に結構ショックで。。。
 実のところ、久しぶりに400mの試合に出るので一応は練習でも走っておかないとと記録会の5日前に誰もいない静かなトラックで一人、全力で一本走ったのですが、最後だけ少し流して51秒50というタイム。その日も眠くてだるくて、あ〜練習とはいえヤダヨ〜くらいのテンションだったのですが、思いの外走れたのでこれはもしかして、結構イケてしまうんじゃ?と調子づいておりました。しかし!翌日つまり記録会の4日前の就寝中に右ふくらはぎが攣ってしまい、イテテイテテと寝ぼけながら伸ばしたんですが、そこそこ落ち着いたら眠いんでまた寝ちゃいました。起きてみると筋肉は痛いままで、結局2日くらい痛みを引きずる結果に。おまけに唇にはなんか腫れ物ができるし、前日には今度は左鎖骨あたりの筋肉がずっと痛いしケツはかいーしで良いことなし。それでも5日前の好記録がありましたから、構図の1mmは気にしても、日常の細かいことは気にしない私、酷くても51秒台は出るはず、なんて思っておりましたらそんな結果でした。やっぱり疲れって知らずに出てたりするんですかね。それよりも歳なのかなぁ。冷静沈着、ミスしない、決して路線バスには乗り遅れない、というこの私が、400mでもミスしないと思っていたのに久々に打ちのめされた感じです。さすがに53秒はないだろ〜。
 これは決して陸上のことに限らず、何でもそうなのですが、私はよく「上手くいったとき」ほど注意して「なぜそのような結果が出たのか」を分析すべきと思って過ごしております。「悪かったとき」はもちろんおのずと反省・分析しますし、悪いときの方が原因は見つかりやすいです。なので少し考えれば悪い部分はわかりますから、では次に活かそう、という流れは作りやすいです。逆に良かったときというのは感情的にも高揚していることも多く油断しがちです。「結果が良かったんだからそれで良い」「とにかく上手くいった」となりがちなので、そこでの反省や分析は甘くなってしまったりします。なのでそういうときほどより注意深く、冷静に「なぜ良かったのか」「この状態でも悪い部分はないのか」などを考える必要があると思います。撮影でも同じで「ここ良いな」と思ったときほど感情に流されずに現場を見極めることが必要だと思っています。
 まあ散々偉そうに言ったわけですが、結果的に51秒5を練習で出して油断した私がいるわけで。。。結局はタイムは体調次第ではありますが、今年はもう何レースかして少しでも好タイムを出せたらと思います。まだ50秒台くらいは出せると思ってはいるのですが、歳には勝てないのかな。とりあえず今日からなるべく心臓の鼓動を減らして、1年に10万回くらいを目安に生活していきたいと思います。水瓶座だけど。
 さて、今回の写真ですが、屋久島でございます。もしかしてと振り返ってみると屋久島は何度も行っているのですが、実はレポートを書いたことがないようで。個人的には東北の山のほうが好きだったりするからなのか何なのか、どうも遠ざかっておりました。このときの撮影は2012年4月16日。とある雑誌のメーカータイアップ記事の仕事だったのですが、タイアップの所謂宣伝記事なのになぜか一人で行かされました。って、おい!広告記事なのにセルフ撮影かよ!そんないい加減なのは有り得ない。。。と言いたいところなのだが、私は一人で勝手にじっくりやるのが好きなタイプなので願ったり叶ったりだったりして。というか広告記事ではありますがメーカーのアイテムを使用してなるべくファストハイキング的な内容でありましたので、まあそりゃあ一人のほうがリアリティが出るというもの。このアイテムですごく快適に軽く、荷物も少なく歩き通せましたよ〜と言いながらおそらく他のアイテムを使っているカメラマンさんがいる、みたいな状況だとまあそりゃあいかにもになってしまうわけで。
 そういうわけでメーカーさんからアイテムを頂き、屋久島を2日で縦断するという内容でした。最初は違う場所で依頼されたのですが、私が「屋久島にしてほしい」といういうことで屋久島にさせてもらいました。というのもやはり「ウェア」がらみだと雨に振られた方がいいわけで、天気を選ばなくても雨に当たりそうな場所といえばやはり屋久島でしょう。正直ついでに取材以外の写真を撮りたい私にとっては晴れてくれた方がいいのですが、、、ともかく何だかんだ言ってもまだ寒い春の日、ほのぼの暖かそうな南の島に行かれるのは楽しみだったりします。コースタイムは初日到着のみ、2日目は16時間ちょっと、3日目は7時間20分&帰宅、とまあ至って普通です。半分で進むと考えれば長い2日目もたった8時間の行動時間であります。
 出発は4月14日、朝自宅を出て鹿児島空港から乗り継いでお昼頃に屋久島に到着致しました。この日はこれと言ってやることはないのですが、せっかくだからととりあえずバスで白谷雲水峡に撮影に行きました。歩き通すのは明日からなので今日はバスを使っても問題ないのです。といいながらその前にガスを確保しにスーパーに行ったり、何やかんやでバス乗り換えを上手くこなさないと悠長に趣味の撮影時間もなくなってしまいますから結構慌ただしかった思い出が。白谷雲水峡にいられたのは2時間弱くらいだったかな。それなりに撮ったはずですが、こんなに時間がなかったんですね。ちなみに天気は晴れ晴れ。翌日から雨模様のようであります。正直かなり晴れてましたから、う〜ん、こんな日に上にいたい!と思ったものです。そこからバスで下山して、宮之浦地区の海沿いキャンプ場へ。夕方からテント立てて撮影などをこなし、晩御飯を食べにいきましたけどお店らしいお店が近くになかったのでなんだか夜はスナックみたいなところでなぜかカツカレーを食べた記憶が。
 翌日15日は早朝4時からスタート。海沿いから歩き始め、そこそこ空が明るくなった6時ごろに誰もいない白谷雲水峡に到着致しました。要所要所で逐一三脚を立てて撮影していきますので完全にコースタイムの半分で進めるわけでもなく、そこそこ時間をかけながら歩いていきます。時期も時期なんでしょうけど、10時半ごろ、誰もいない縄文杉に到着致しました。天候は気にならない程度のちょっと小雨、曇りで樹林帯は結構雰囲気いいですけど、ちょっと見晴らしのいいところに出るとやっぱり晴れがいいなぁなんて思っちゃいます。とくに緑濃い樹林にポツポツと目立つヤマザクラが綺麗で、もちろん微妙な天候でも幻想的でいいんですが、やっぱり光が当たると綺麗だろうなぁ、なんて。
 天候が悪いおかげで哀しいことにサクサクと進んでしまいます。平石あたりからがっぽりと開けてくるのであんまり雨に降られると困るのですが、小雨で良かった。午後2時20分、宮之浦岳着。歩き始めから何だかんだで10時間経ってしまっております。撮りながらだししょうがないところですが、いつも思うのはこの宮之浦岳に来ると何だか気が楽になります。ここが一番高いところであとは下るからなのか、ここがどこからも一番遠いところだからなのか、言って見れば折り返し地点になる気がしてここに来てしまえばあともう少し、みたいな気分になるんです。しかしホント、このときは天気が悪かったから行動の写真しか撮っていないような気がする。。。とりあえず永田岳が見えたので良かったですけど。やはり宮之浦岳から見る永田岳は格好良く、いつ見ても良いものです。
 午後5時に淀川小屋到着。ここまであまり人に会わなかったのでもしかしたらのんびり小屋使えちゃうかな、と思っていたのですが、さすがに結構人がおりました。小屋前にテントを張って、ようやく休息。樹林帯だし、速攻寝た記憶しかないような気もするのですが、夜に結構雨脚が強くなってきたことはよく覚えています。13時間動いていたからさぞかし疲れているだろうと思うかもしれませんが、やはり冬山に比べれば体への負担はだいぶ少ないですのでそんなでも。まあ一番はこのときは撮影機材も最小だし、アイテムはみんな軽いしでやっぱり荷物が軽いというのは疲れも半減します。どこの小屋の人が言ったか、重いテントを無理して担いでくるより、軽〜いお札を持ってきて小屋に泊まる方が楽しいぞ〜、というのは一理あります。やっぱり荷物が軽いと見えてくる景色も変わるわけで、「苦労してみたい」というのが目的であればそれでも構いませんが、景色を楽しみたいならば小屋に泊まった方が絶対に楽しめます。私は機材の関係で永遠にそういう想いをすることができなさそうですが、今は普通にきれいな写真もスマホで良ければ重いカメラ持ってくる必要もないし、ウェアも軽いし、20Lのザックで十分5泊くらいできると思います。してみたいなぁ、そういう登山も。
 最終日は淀川から尾之間歩道を歩いて海まで行くだけ。行程的には全く問題ないですが、帰宅まで含めると飛行機の時間も決まっておりますので決して油断はできません。個人的にはこの尾之間歩道が結構好きで気に入っています。これと言って何もないんですが、人は少ないし、そのおかげか森っぽさをより強く感じられる気がするんですよね(結構小範囲ですが)。あとは道もそんなにしっかりとしていないところが山っぽさを感じるのかな、ともかく好きな道であります。あとは、あとは、っていっぱい出てきちゃいますが、最後に余計な林道を歩くことなく下界に出られるところでしょうか。長いなぁ、とか思うことなく気持ちよく下山でき、さらに出たところに温泉があるという最高のシチュエーション。今回の写真はそんな尾之間歩道で撮った苔むした杉の写真。もちろん、苔だったら他のところでもありますし、杉だってもっと立派なものは他にあるのですが、名もなきところに魅力を感じるのでしょうか、より自然な感じがするんですよね。

猫舌肌なんです

 というわけで朝から結構雨が降っておりまして、なんとかもう少し弱くならないかな〜なんてテントで待機していましたらだいぶ時間が経ってしまいタイムアップ。これ以上停滞すると飛行機に間に合わなくなりそうなので、ビチョビチョになりながらテントを回収、7時半ごろ出発致しました。淀川入口にて一度舗装道を踏んでしまうともうバスで帰りたくなってしまいますがグッと堪えて、海までレッツゴー。雨脚が強いということはレインウェアの活躍どころもあるわけで、一応色んなカットを撮らなくてはいけない身分からすると助かります。おまけに鮮やかなオレンジ色のウェア、暗い緑の森に映えます。良かった、地味な色を選ばなくて。カラーも私が勝手に指定させてもらっていたので、ここで油断して青とか緑とか選ぼうものなら爆死していたところでした。
 雨がそこそこ降っていましたが渡渉地点はこれと言って大したこともなく、下れば下るほど雨も弱くなって下界の香りがするところまで来ると時折日も差してくるように。というわけでほんわか気分で尾之間温泉の裏手に出たのでした。下山が午後13時半ごろ、空港行きバスが15時半ごろなので、2時間以内に風呂に入って海まで行ってこなければなりません。まあ十分焦らずに行かれるでしょ。

 と余裕こいていたわけですが
 尾之間の風呂が熱い
 でも雨で体も冷えてるし
 しっかり温めたいところ

 しかし熱くておいそれと入れないのでありました

 押すなよ
 絶対に
 押すなよ

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