Report

— 過去に発表した作品の取材レポート。撮影時の舞台裏を、約2週間間隔でほのぼの更新。

REPORT - 40
23 Oct 2018更新

山と溪谷2017カレンダー・季節の山めくり「雲取山」

 

 このレポートも、いつの間にか40回を迎えました。約2週間ごと、と言いつつと時々遅れながらもえっちらおっちらとよくやってきたものです。しかし毎度結構な文字量をよく書いてるなぁと自分でも思いますが、面白くないと意味はないですよね。。。果たして読んでくださっている方々には楽しんでいただけているのかどうか。何の糧にもならないレポートで毎度すみません。近いうちにちゃんとどこかでちゃんとした講習トークショーみたいなのをやろうとは思いますが、なにぶん人前で話すのが苦手なもので。。。でも頑張ってやろうとは思いますので、近々にご報告させていただきます。多分年明けたあたりです。でも僕にも意地ってものがあるので、7000人しか集まらないようならキャンセルします。
 結構上がり症といいますか、緊張で硬くなるタイプでして、、、緊張と言えば一昨日21日にマスターズの大会に800mで出てきました。相変わらずアキレス腱は痛いのですがいくらかは走れる感じがあり、触ると激痛ですがここ最近ようやくスピードは戻ってきておりました。イメージトレーニングの600mペース走では何度も楽に1分25~26秒で走れており、おおっ!きだぞ・きたぞ!とサガ2のアポロンなみの力の充実を感じていたのですが、どうやらアポロンなみにハリボテだったようで。。。今もしかしたら40歳クラスの日本記録狙える。。。としっかりイメージを作っていたのですが、どうもそれが裏目に出たようでしてですね、前日から心臓はバクバクだし、何とか気持ちを落ち着かせようと仮面ライダーフォーゼを見たりしたのですが、もしかしたらやっぱりここはオーズのほうが良かったのかもしれない。よく考えたら私、ダチいないし。
 と、とにかく緊張しいなんです。テレビで普通にしゃべってんじゃねーかって?あれは録画だから。。。ぶっちゃけ何テイクもできるし。。。ということでここ最近の体調だと1分台は余裕、1分55秒台ぐらい狙う感じでいこうなんて考えていましたが、結果は無残にも2分1秒37でした。とりあえず大会記録ではございましたが、先月のレースでは2周目に足が痛いからペース落として楽に2分1秒56だったのに対し、今回はもういっぱいいっぱいで頭が真っ白。緊張すると声が出ないほど口の中がカラッカラになるのですが、走り始めて250mあたりでそうなる始末。落ち着け、落ち着けと舌を出して口の周りをベロベロ濡らしながら走るものの(絵を想像するにただのヤバイ人ですね)、うーん情けない。あんまり欲をかかずにもはや楽しんだほうがよさそうですね。。。結局今シーズンは5月の1分59秒25がベストとなってしまいました。もう悔しくて悔しくて。。。。とりあえずアキレス腱、治そうかと思います。
 さて今回の写真ですが、山と溪谷2017カレンダー・季節の山めくりから出場の「雲取山」でございます。撮影は2014年10月24日。東京の山ということでこの山には何度も登っておりますが、そういえばこの季節、去年も登ったなぁ。やっぱり山頂から見るこのカラマツの紅葉が綺麗なんです。山自体はどっから撮ったら格好いいのか難しい山ですが、こういうのどかな山頂風景の山っていうのも、いいですよね。美ヶ原とか霧ヶ峰もそうだし、「山岳画」みたいなお堅い感じじゃなくて、自然と「じゃあ、シート敷いて弁当でも広げちゃいますか」みたいな。山岳写真家としてはもちろんガッツリでドスンとさらに睨みつけるような絵を撮りたいですが、やっぱり山登りだって好きですから、こういう歩きたいなぁわ~みたいなのも時には欲します。
 天気図と天気予報を信じるならば昼前くらいから晴れてくる、ということで生き急がず日帰りの行程。朝方は曇っていても樹林帯ですから、上に上がったところで晴れれば良い、とのんびり朝出で計画しました。といっても周るコースはお祭から三条の湯経由で山頂から鴨沢、ですのでそこまでのんびりもしていられないような。コースタイムだと一応10時間半だそうだ。
 始発の電車で出発致しまして奥多摩駅からバスに乗り、終点からお祭まで歩いて9時40分ごろに登山開始。はじめは黙々と林道を歩くだけですのでとにかく早歩きで巻いて行きます。林道だから楽チンなわけですが、だいぶ先に歩く登山者を見つけますとなぜか追いついて抜きたくなるという無駄な性質。ただの自爆ですが、歩くスピードが徐々に速くなって疲れます。こういうの、やめたいですが性なんでしょうか。。。
 林道の開けたところから広がる空を見上げ、やや雲があるものの次第に青い空が見え始めてきました。どうやら予報通りのようです。三条の湯に着いたのは11時半ごろ、もちろん温泉に入る余裕はありません。うーん、でも本当ならこういうところでゆっくりしたいですよね。小屋の周辺はやや色づいてきており、見頃にはちょっと早いものの秋らしさを感じます。ここでこんな感じなら、山頂のカラマツの紅葉は結構いい感じなのではないでしょうか。俄然興奮してまいります。天気のほうもどんどん良くなってきており、少しでも早く!とばかりにペースはドンドン上がります。
 やや見晴らしがよくなってくると気分も違います。見下ろす尾根の紅葉がなかなか良さげで、こういうのの切り取り写真を撮りだすとホント切りがないです。でもいいですね。日本アルプスクラスだとそこまで無理に被写体にしようとか思わなかったりするものが、低い山では素材が少ないばかりに(って言ったら失礼だけど)その山を構成する重要なパーツのひとつに浮かび上がってくるという。やはり低山には低山の役目があるんです。まあでもゆっくり撮っていると、山頂に着くのが遅くなる。急げ〜。走れ〜。
 ということで、午後1時ごろには山頂に到着。まだ富士山方向には雲があって頭が見えないですが、そのうち出るでしょう。ここから下りは樹林帯が多いですから、タップリ時間を取って撮影していきます。って本当はのんびりしたいけど。。。山頂に留まっていながらも、今度は撮影で忙しいという。。。
 途中、ガイド用に雲取山荘に行きましたが、だいたい1時間半くらいは山頂にいたかと思います。だんだんと西日がいい感じになってきますので、到着した頃よりもこう、秋の寂しさみたいなものが徐々に出てきます。富士山もようやく少し姿を出してきたようで、雲はまだありますが都心方向の眺めもいいです。雲取山自体高くはない山ですから、雲が全くないよりはこうして少し雲が目線の下にあるというのも高度感が出て悪くないですね。
 ということで今回の写真。緩やかな尾根に沿ってエモーショナルオレンジのカラマツが色を添えます。っていうか黄金色。やはりこの景色は、個人的には秋が好きです。奥には都市部の景色が広がり、雲取山らしい、これぞ雲取山、ス、スバラシイッ!!と鴻上会長のような声が出てしまいます。カラマツの紅葉が、本当はどれよりも綺麗なんじゃないか?とか思ったりもします。いや、色づきの失敗が少ないからの写真家びいきかもしれません。すみません。
 ここから日が沈むまで待ってカラマツが真っ赤に染まるようならそれはそれで綺麗ですが、どちらかというとこのくらいの感じのほうが好きです。夏でも秋でもそうですが、真っ赤な朝夕は景色が劇的過ぎてインパクト勝負になりがち。それはそれでいいのですが、逆に季節感とか侘しさというものが出しにくくなるという面もあったりします。時間帯によってどんな感情をトレースできるのか、なんてことを考えるとより一層人間味をもって景色を眺めることができると思います。景色が綺麗というのはただ綺麗なのではなく、やはりそれを見た人が何かの感情を想起してトレースしているから胸を打たれるんです。え?何?日帰りで計画してしまい、真っ赤な写真を撮らずに帰るから負け惜しみ言ってるんだろうって?やかましいわ!
 さて、下山です。樹林帯に入るとあとは撮るものもなく下るだけですが、山頂からちょっと下ってから樹林帯に入るまでが、今度はカラマツと飛竜山の景色が良くて足止めを喰らいます。飛竜山も地味な山ですが、いい山ですね。この界隈はやはり何度も来て、だんだんと山がよく見えてくる、そんなところのような気がします。尾根も平らなので、撮ってはいやこちらだろ、と戻ったりとなかなか進みません。
 樹林帯は駆け下り、鴨沢に着いたのは午後4時20分。まだ真っ暗にはなりませんが谷あいなので日は当たらず、でもまあ山奥ですから真っ暗みたいなもんです。バス停にも誰もいないし、寒いし寂しいッ。ですがとりあえず今回の撮影は終わり!でも、奥多摩は都内だけどここからが帰るのに案外時間かかるんだよね。。。

かなり引っ張るタイプなんです。

 いやしかし、冒頭で散々陸上競技の話をしましたが、未だ納得がいかない。こんな形でシーズンを終えてしまったのが悔しい。さらにはこんな高気圧が日本列島を覆った日に、悠長に何やってんだかこの山岳写真家は。撮影に行かずにトラック行ってどうするよ?と、そういうのも後ろめたいので実は21日は競技の後に松本へ直行して、22日にちょろっと上高地の紅葉を撮りに行ってました。


 ほんと、とりあえずっていう感じで仕事をした気になってる、
 どうしようもない奴です。
 800mの結果はいろいろと反省しまして、
 これをまた写真のほうにも活かせれば。


 って、活かせるわけないか。

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